2020年日本オープンゴルフ選手権開催へ

紫カントリークラブすみれコースが開場したのは1961年(昭和36年)。まさに第1次ゴルフブームの真っ只中だった。

フラットな地形に、広々と開放的なホールレイアウト。そして、当時としては国内屈指の全長7070ヤードのチャンピオンコース。開場3年目の63年には国内メジャーの日本シリーズの舞台に選ばれ、さらに72年にはもうひとつのメジャー、日本プロが開催される。 しかし、その後は「メンバー第一」の運営に転向。プロトーナメントはもちろん、メディアへの露出も控えるようになり、ゴルファーの間では知る人ぞ知る「隠れた名門コース」と位置付けられてきた。 それから時を経た2010年(平成22年)、開場50周年を直前に、すみれコースは世界的な人気設計家チームの手により「モダンクラシック」と呼ばれる、より戦略的でインプレッシブなコースに変貌した。

そして、2020年に3つ目のメジャー、日本オープンゴルフ選手権が開催される。トーナメントの模様は連日全国に生中継され、コースには大勢のギャラリーが訪れることだろう。再び日本中のゴルフファンの目がすみれコースに注がれる。そこでどんな称賛・感嘆の声が寄せられるのだろうか。 紫カントリークラブの命名者で、作家の故・吉川英治は、このクラブに“真似や追従ではない、独自のゴルフ文化の担い手になること”を願った。吉川から託された姿勢はこれまでも、そしてこれからも変わらない。
2020年に迎える華やかな舞台を経て、すみれコースは果たしてどんな「ゴルフ文化」を育むのだろう。
いま、新しい歴史の幕が開こうとしている。

日本オープンの歴史

日本オープンへの道のり